エラスムスは各人にすべての注意を キリスト の上に、そして キリスト のみに注がなくてはならない。 キリストの教え通り、現世に背を向け、富と栄光と名誉を軽蔑し、神の精神に心を開き、神から霊感を受けるべきである。 こうして真の キリスト教 徒になり、福音書の文字面にこだわるのではなく、そこに隠れている精神を探るべきである。 そして キリスト 以外のなにものも望むべきではない。 Desiderius Erasmus. （1466―1536） オランダの人文学者。 ロッテルダム に司祭の 非嫡出子 として生まれる。 少年時代、 デベンテル の「 共同生活兄弟会 」の学校で教育を受け、「新しい献身」の名でよばれる敬虔 ( けいけん )心を植え付けられた。 1488年に ステイン のアウグスティヌス派の修道院に入ったが、晩年には教皇に請願して僧籍を脱した。 カンブレー の司教の秘書を務め、その援助で1495年パリに遊学、もっぱら古典ラテン文芸の研究に没頭した。 自活をするためにイギリス貴族の子弟の個人教授をし、1499年教え子といっしょにイギリスに渡り、トマス・モアやジョン・ コレット らの人文学者と知り合った。 エラスムスが最初に自己の見解を明確に表した彼の代表作「エンキリディオン』は、人を「敬慶」へと導こうとす となることが、エラスムスの思想全体において重要なテーマとなっている。 ところでこの『エンキリディオン』を一る建徳的書物である。 そしてキリスト教思想家であるなら当然のことであるが、この「敬慶」、また真のキリスト者 p. つ の節目として、彼の精神・思想的発展の過程を、それにいたる初期の時代とそれ以後に分けることができる。 この 初期とは、エラスムスがステインの修道院に入った一四入七年（一八歳）から『エンキリデイオン』執筆した一五〇. ンで神学の勉学のために過ごした。 |fhk| vsv| ske| cze| bqn| ase| thm| scu| thf| far| vod| xac| yuz| bvy| rif| bkd| lns| nqe| qwr| for| kwi| arr| chj| toy| deo| jig| qgq| bxb| wgo| fzz| hmk| zfr| ndb| tjv| tqp| xkh| mro| kou| mkq| ipy| ptd| woq| qao| jsp| kcy| alq| nic| tjz| yyv| vaa|