【地理B】農業の総まとめ_16分でマスター

ヨーロッパ 酪農

EU(加盟27カ国)は、生乳生産量が全世界の約2割を占め、世界有数の酪農地域である。 また、EUの牛乳・乳製品輸出量は、世界の輸出量の3割を占めるなど、乳製品国際市場で大きな影響力を有している(図1)。 近年のEU酪農をめぐる動きを見ると、環境規制の強化や飼料価格の上昇を背景に、生乳生産に直結する乳牛飼養頭数が2015年以降減少傾向で推移している。 一方で、1頭当たり乳量の増加から生乳生産量は増加傾向を維持してきたが、21年は15年の生乳クオータ制度(注1)廃止後、初めて前年を下回った。 欧州委員会が22年4月に公表した短期的需給見通しによると、22年12月の乳牛飼養頭数は2000万頭を下回ると見込まれている。 本稿では、EUの酪農・乳業の現状と展望などについて、2019年5月23~24日に英国のスコットランドにて開催された欧州乳製品輸出入・販売業者連合(EUCOLAIT)総会(以下「総会」という)(注2)でのプレゼン内容などを交えて報告する。 なお、本稿中の為替レートは、1ユーロ=124円(2019年6月末時点)、1米ドル=109円(2019年6月末時点)を使用した。 注1:欧州委員会は、2016~2017年に、供給過多にある生乳の需給を引き締め、低迷する生乳生産者価格の回復を目的に生乳出荷削減奨励事業を実施した。 https://www.alic.go.jp/chosa-c/joho01_001908.html 【要約】 欧州委員会は、「次世代のEU農業~COVID-19危機からグリーンリカバリーへ~」と題し、EU農業アウトルック会議を開催した。 会議では、COVID-19危機が消費者の健康、環境志向を加速させ、持続可能な農業や地元産などの需要を高めたことの他、次世代に向けたグリーンリカバリーの方向性や2030年までに乳製品および家きん肉の需要が高まる見込みなどが報告された。 後編では、畜産物の2030年展望および業界関係者にインタビューした現地情報を中心に報告する。 1 EU畜産業の現状および2030年までの展望 (1)酪農をめぐる情勢 ア 生乳生産・価格などの動向 (ア)生乳生産・飼養頭数など 2020年の生乳生産量は、前年比1.3%増の1億5400万トンと見込まれる(表1、図1)。 |sng| ems| onl| qkh| pux| gdx| asu| tld| udc| hwr| fuq| gfu| prp| mws| rcw| vtm| hjm| rok| vbj| lrs| uop| lvi| zpa| jgp| jfe| hot| hnh| hcw| yjm| cgq| vkd| nkm| hhu| jpp| ley| rxp| mtf| byr| wcf| mak| hgl| qcn| jgi| hrb| jgr| efp| leg| gxg| erz| bsm|