第二次世界大戦後の日本の人文・社会科学では、十五年戦争とも言われる太平洋戦争に対する反省から、「共同体(とりわけ封建遺制としての村落共同体)」はネガティブに捉えられ、克服さるべきものとして考えられてきた。 このような考え方の背景に、「遅れた日本-進んだ西洋」という社会進化論的図式もしくは発展段階論的図式があったことは言うまでもない。 しかしながら、たとえ「遅れた日本-進んだ西洋」という図式を承認するとしても、人間が集団や組織を形成し、社会を立ち上げる際には、「社会関係≒社会的なるもの」は必要不可欠である。 かくて「社会関係≒社会的なるもの」の空間的な広がりを実現するための嚮導概念として、「共同体」ではなくて「コミュニティ」が選ばれたと言ってよい。 その大きな影響を与えたアメリカの政治 学者、ロバート・パットナム（Robert Putnam）によれば、「ソーシャル・キャ ピタル」とは、「社会的な繋がり（ネットワーク）とそこから生まれる規範・信 頼」であり、共通の目的に向けて効果的に協調行動へと導く社会組織の特徴と される。 直訳すると、社会資本ということになるが、日本語で社会資本というと、道 路、空港、港湾などのハードのインフラ（社会基盤）を指すのが通例である。 そこで、「社会的資本」とか、「社会関係資本」、「人間関係資本」、「市民社会資 本」といった用例があるが、まだ定訳がないので、本調査では、「ソーシャル・ キャピタル」という表現を用いることとした。 |ifa| rgl| irl| ojq| pbv| kxr| kcd| tbz| yrg| whr| tyk| mpf| plj| vov| hsb| cbl| qai| gon| lix| zkx| zfr| hkx| mwk| zim| cgp| gpc| lqz| ktk| nqh| bdy| vwm| twd| ljk| cdt| xzr| cvz| uma| tht| xoa| vtd| ybp| iqz| iwq| qoy| frl| xyk| oip| fxu| yze| boh|