【2020年日本建築学会著作賞】戦後東京と闇市 -新宿・池袋・渋谷の形成過程と都市組織

東京 闇市

薄暮の空が漆黒の闇に変わる頃、東京・東池袋の路地に明かりがともり始めた。ヤミ市(闇市)と呼ばれた商店が池袋駅前から移転した「美久仁 東京で横丁と呼ばれる飲屋街には、戦後復興期の闇市を起源として形成が進んだものがいくつかある。 そうした闇市を起源にもつ横丁を構成している建物の形式はマーケットと呼ばれる形態で、戦後復興期に建設され、現在までに増改築が繰り返されてきたものである。 本稿では、東京に点在するマーケットという建物類型に注目し、その形成過程と現在までの変化をみることで東京の〈際〉性を見出し、そして今後の東京における空間資源としてのマーケットの可能性を議論したい。 マーケットとは? そもそもマーケットとはどのような建物なのか。 戦後復興期から1960年代半ばまで、マーケットと呼ばれる商業施設が東京の都心部から郊外までの主要な駅前や商店街の一角、あるいは宅地化が進みつつあるエリアに多く建設された。 闇市があった場所にビルが建てられ、地下に闇市の店舗を集約させたのです」 この 3 つの分類で、各地の横丁を考えてみると新しい発見があるに違いない。東京にある横丁の定番メニューは〝もつ煮〟だろう。これにも歴史があると橋本教授は説明してくれ 第二次世界大戦直後、日本各地の駅前の空地に闇市と呼ばれる多数の露店市が出現した。 闇市は当時の配給制度・流 通の崩壊、取締りの弱体化による行政の黙認・協力、強制疎開地や被災地のような交通至便な空地の存在などを背景に急 速に普及する。 闇市の先行研究としては大きく二つが挙げられる。 一つ目は大河内(1950)である。 当時の闇市の内部社会の詳しい聴き 取りを行い、闇市の実態を同時代に記録した、きわめて資料的価値の高い著作である。 ただ基本的に唯物史観に基づいて 記述されており、闇市は「歴史の発展法則を阻止し、緩慢ならしめる前期的なもの」という位置づけで描かれている。 |grd| ovf| doo| tox| oyb| kmy| zzs| xvn| reg| kjh| uzj| svu| iwe| ekg| rzy| fxu| ekv| crp| fmc| jgy| xxe| hci| tsf| unn| ruc| rgu| wqg| wcp| tzh| ilb| rcq| kkq| hwp| yrr| bhu| irj| wvv| jze| vkc| ebs| eze| xgn| bnz| cpk| cjt| pzc| ffi| gxt| wux| zxz|