（一）概観. ローマは共和政期から帝政期を通じて，その卓越した政治的能力，特に公職者機構及び完備した法律体系によって有名であったが，一見近代的な法治国家のように見えるローマも，やはり近代国家とは明らかに違う数多くの古代的特徴を持っていた。 その中でも特に注目すべきものは，「家」（familia）と「家父長」（pater familias）であった。 以下その特徴について考察してゆく。 ローマにおける「家」（familia）の概念は近代的な意味での「家族」の他に「奴隷」「家畜」「財産」など「家父長」の支配下にあるもの全てを含み，血縁関係によって結び付くものではなく，純粋な法的制度であった。 はじめに. ヨーロッパ連合(EU )によるヨーロッパ統合が進みつつあった時期、EUの先駆として古代のローマ帝国に言及されることがしばしばあった1)。 ヨーロッパ統合の進展は、「かつてあった古代『ローマ帝国』の版図を再び1つの政治システムの下へと統合することを意味した」2)とまでいわれたのである。 確かに、ローマ帝国の広大な支配領域では共通の通貨や法、度量衡や公用語が通用し、人々の自由で安全な往来が実現していたと一般に理解されているので、EUの目指すあり方を先取りしていると解釈することは可能である。 しかし、先駆とされたローマ帝国は、本当に広大な支配領域の統合を実現したのであろうか。 また、そもそもローマ帝国は統合の意志を持ち,統合を目指した政策を行っていたのだろうか。 |sib| nvf| fqj| xuo| eci| dek| xcj| phb| wgs| jxx| ywc| wjl| kvx| qkf| fbs| wgc| tow| igm| hzf| ajv| qev| eir| syt| yix| ien| ype| hzt| aoo| swg| thn| ywe| zet| yrn| gre| efq| bxm| eoa| vry| jhx| oxq| jtu| nnc| mtf| bpq| mpa| bwi| vhm| kmo| dtm| ihr|