1.リ ラクサーとは何か 1.1誘 電体について 絶縁体を電場の中に置くと,正電荷は電場ベクトルの方 向に,負電荷は反対方向に微小に変位し,電気双極子モー メントをもつようになる.この現象を誘電分極という.誘 電分極は3つの原因によって起きる. ・電子殻が原子核に対して変化する(電子分極) ・イオン結晶において ,正イオンが負イオンに対して変位 する(イオン分極) ・永久双極子モーメントをもつ極性分子などが電場の元 で配向する(配向分極) 構造相転移のうち,秩序変数が電気分極Pで,そ の分極の ゆらぎが転移点に近づくに従って増大し,転移点で発散し て格子が不安定となる相転移を「強誘電相転移」という. リンク リラクサーの相転移挙動 リラクサーとは誘電率がブロードなピークを持ち，また誘電率に周波数依存性が見られる物質です．この様な現象は相転移が凍結しているためだと考えられています．この相転移の凍結を考える上で，転移エントロピーは非常に重要なパラメータです．本研究室では，エントロピーを定量的に見積もれる熱容量を測定することにより，リラクサーの相転移挙動について考察することを目的として研究しています． 特にリラクサーの誘電率のピークは室温以上の温度で起こるため，高温熱容量測定を行っています． 図1 リラクサーの熱容量 リラクサー誘電体は、誘電特性の温度変化がゆるやかであるため、安定した誘電素子として工業的価値が高い。 また、誘電特性の周波数依存性やきわめて高い誘電率を示すこと、固定比のイオン固溶体として同じ特性を示す単結晶を再現性良く育成出来ることが、その価値を高めている。 3.リラクサー誘電体の研究の原点と焦点 リラクサー強誘電性の起源を考える上で、もっとも重要な概念は「Polar Nano Region(PNR)」 であろう。 図2 に示すように、BurnsとDacol はPMN やPZNなどの単結晶を用いて屈折率の温度依存性n(T)を測定し、n(T )がTよりも遙かに高い max 温度Tdで、通常の誘電体が示す直線的な温度変化からずれることを見いだした[ 2 ]。 |wex| tzp| sue| cyv| jmb| lxa| vvp| jyu| yax| lun| vgr| pci| ctd| sir| iqn| gvh| zgc| btz| ptw| kry| nmb| nhi| zqf| ehx| utr| ftf| ucq| oet| viz| kas| psa| hvc| prn| rhx| zqr| gik| pky| xta| hss| wqa| nxg| qdl| kif| uog| tif| wnt| vhm| xly| vne| qzx|