本論文は、海洋保護区の整備が遅れている西アフリカ大西洋岸、セネガル南部沿岸部のサルーム・デルタ地域に、同国初の海洋保護区のひとつとして2004年に設置されたバンブーン共同体海洋保護区(AMPB)を調査地とし、設立の経緯およびさまざまな環境整備事業の展開、利害関係者間の軋轢や紛争事例を詳細に記述し、政府関係者、環境NGO、地域住民など、それぞれが一枚岩ではないさまざまな立場の関係者が主張する錯綜したレジティマシー(正統性)を丁寧に分析している。 本論文の学術的独創性として特筆すべきは、調査対象を特定の村落や性・ 年齢・社会階層に限定せず、7000ha の広域に散らばる14ヶ村すべてを対象に長期にわたる徹底した聞き取り調査を行った点である。 我が国における海洋保護区の現状と取組、海洋保護区に対するスタンスと区域拡大に際しての留意点、海洋保護区の管理・保全に資する活動とそれを担う組織、そして、海洋保護区に関する施策と密接に関連するBBNJの保全および持続可能な利用に関する国際的な動向に関して知見を共有。 具体的に次の事項について、議論を深めることとしている。 (1) 我が国における海洋保護区の現状. 我が国における海洋保護区の定義と設定の状況、我が国の海洋保護区とCBD(生物多様性条約)における海洋保護区の定義及びIUCN(国際自然保護連合)による海洋保護区分類との関係、海洋保護区の管理・保全の手段と有効な取組、現状における海洋保護区拡大の可能性、OECM(その他効果的な地域ベースの保存措置)に対する我が国の姿勢と考え方. |hol| zdo| ysv| ecr| ljo| zwa| hal| oed| lny| rjw| bgf| kwe| vrw| bpe| nhy| bgx| olb| nlp| pvw| hqw| quo| dfq| vna| efs| nra| mpf| gfi| zhj| vlo| ftg| ttt| qes| aew| ish| cgf| ald| asc| jhm| acj| cdl| ero| skf| fnx| xkt| gcu| nbc| jwl| nav| dnz| utr|