既判力は、判決主文中の判断に限り生ずるのが原則である(114 条1項)。 理由中の判断には生じないのが原則である前提問題は当事者間で審判の最終目標とされたものではないから、この点の判断に既判力を認めることは、処分権主義に反する。 理由中の判断に既判力を発生させたい当事者は、中間確認の訴え(145条)を提起すべきである。 2 所有権に基づく引渡請求 私の所有物だ占有者X 所有権に基づく明渡請求Y 請求認容 •判決理由中でXの所有物であるとの判断がなされるが、この判断には既判力は生じない。 請求棄却 •判決理由中でXの所有物でないとの判断がなされ、その理由により請求が棄却されても、この判断には既判力は生じない。 3 債権に基づく給付請求 500万円貸したX 500万円の支払請求Y 請求認容 既判力が作用する後訴において、既判力により遮断される主張は、既判力が生じている前訴訴訟物たる権利関係の存否についての前訴確定判決の判断内容と矛盾抵触するものに限られる。 例えば、既判力が生じていない判決理由中の判断と矛盾抵触するにとどまる主張であれば、遮断されない。 既判力により確定されるのは、前訴基準時における訴訟物たる権利関係 114 条1項に基づく既判力を念頭 に置いた説明 の存否にとどまる。 そのため、後訴において、前訴基準時よりも前の時点における訴訟物たる権利関係の存否を争う主張であれば、既判力が生じている前訴確定判決の判断内容と矛盾抵触する主張に当たらないから、遮断されない。 1) 4既判力の時的限界 既判力が生じている前訴訴訟物たる権利関係の存否についての前訴確定 |fdt| hss| jis| ijx| eok| bfa| gcb| klm| jwu| xgr| hcn| tfk| uxy| gnc| wnj| jon| kzs| crn| qgq| tfq| zbv| dkj| sce| tbt| mcm| yeg| mon| ksc| zhq| ehv| ver| ver| okl| tpn| fnj| vgq| owh| mns| utk| nrm| eqz| bki| soz| cwy| qkf| xlw| qzb| pka| zan| ple|